ICF-2001
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カテゴリー |
ワールドバンドラジオ |
受信周波数 |
150KHz-29.999MHz
76MHz-108MHz
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電波形式 |
AM FM SSB |
電源電圧 |
4.5V DC |
サイズ(幅×高さ×奥行): |
370×171×56 mm 突起物含む |
重量 |
1.8 Kg |
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掲載している症例と作業
1、テンキーの反応が悪い
2、フラットケーブルの交換
3、ネジ止め部の破損
テンキーの反応が悪い
まずスイッチ基盤部分を取り出しスイッチの汚れ具合を確認した。
クリーニングが可能かどうかを試し、どうやら復旧しそうなので全てのスイッチを綺麗にすることにした。
基板を取り出してスイッチの上を覆っているシールド板をはずしたところ。
このスイッチは電極の前に樹脂のカバーが4つの爪で止まっているが軟らかいので先の鋭利な道具があれば簡単にはずすことができる。
中にお皿状の金属板が有り、これがペコペコする接点だ。これを取り出して汚れ具合の確認と清掃ができるかどうかを試してみた。
右が汚れていた状態。空気中のカーボン付着か表面の酸化なのか、銀メッキしてある部品に見られる黒化みたいな感じだ。
左が清掃してみた状態。けっこう綺麗になるものだ。
スイッチ本体側の様子
右が汚れている状態で左が清掃した状態。上側に3つのスイッチが見えるが、これは樹脂のカバーをはずす前の状態。
写真だとあまり判らないが接点は結構な汚れがあった。
全てのスイッチをクリーニングして元にもどす。
清掃した電極は、ただ入れればいいだけなのだが樹脂のカバーをはめ込むのにちょっとコツが必要だ。
しかし構造が解っていれば、4隅のうち2箇所を先に嵌めておけばピチッという音とともに残りの2箇所も嵌め込めるので難しくはない。
写真を撮り忘れたので最初の画を再利用するが、右側に有る6個のスイッチももちろんクリーニングした。
さすがに接触が良くなったので操作の違和感がなく快適に受信できるようになった。
注意事項
樹脂のカバーは半透明なので、外す時に上から軽く押さえながら取り出さないと飛んでしまった時に探すことが困難だ。絶対に飛ばさないよう注意が必要だ。
逆に嵌め込むときには先に2箇所の爪に嵌めこむことで作業は難しくはないが、電子部品の取り扱いに慣れていない人は手を出さない方がいい。
なお、このスイッチの構造はロットによって2種類あるようだ。
フラットケーブルの交換
本機を修理する時にはフラットケーブルが問題になる。
フラットケーブルの絶縁フィルムがパリパリになって剥がれてしまい他と接触してしまうケースが多い。
また何度か修理をした経歴が有るものは付け根の部分が切れ易くなっている。
こうした品物は、修理するために開いたり修理後に収める時に問題となってしまいがちだ。
修理作業の最初に硬い材質のフラットケーブルを全て柔らかい線材に変えてしまうことで、修理や診断の途中で切れてしまって難解な症状が発生するのを防いだりサービスポジションを取りやすくなって作業全体をスムーズに進めることができる。
また、修理後に別故障の再発を防止する効果も見込めるので、できれば修理の機会に実施するよう推奨する。
こんな感じ
ネジ止め部の破損
外装固定ビスのねじ受け部が破損していたので修理した。
破損部分は下図の赤丸でマークした部分で、おそらく締め込み過ぎて受け側にヒビが入り、経年変化で硬化して割れたと思う。
タイマー用の電池BOXの中だが電池を入れても当たらない深さで整形してあったので
それと同じ高さに金属ワッシャーを埋め込み、固定されるようにエポキシで整形しておいた。
この部分は、分解して閉じるときに内圧を感じる部分で、中身がやっと収まっていると思われ、
もともとストレスが掛かっている部位のようだ。
とりあえずしっかり止まったので完成とした。
調整資料