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 CRF-V21

カテゴリー ワールドラジオ
受信周波数 9KHz-29.999MHz
76MHz-108MHz
137.62MHz/141.12MHz(サテライト) 
電波形式 AM(N/W) FM SSB(U/L)
同期検波(U/L) FAX RTTY
アンテナインピーダンス 50Ω BNC
電源電圧 6V DC(専用AC100V電源)
サイズ(幅×高さ×奥行): 412.5×285×169 mm 突起物含む
重量 9.5 Kg

掲載している症例と作業

1、電源入れてもすぐ切れる
2、時計表示が異常
3、同期検波のロックが遅い
4、一部または全バンドとも受信できない


電源入れてもすぐ切れる


電源を入れるとLCDが表示された直後に切れる。この製品で最も多い症状だろう。
全体を制御しているコントロール回路はLCDの後ろの金属ケースの中にあるCPU基板に有るのでフロント側からアクセスする。
厳重にシールドされたケースを開けてケミコンの液漏れに対処をする作業だ。



まず後キャビを外し、次にフロントパネルをはずすとLCDが有り、その後ろに金属ケースが見えるので、それを外す。


金属ケースの中にあるCPU基板にはシールドカバーが沢山付いているので、それも全て取り除く。
液漏れの可能性が高いのは電源コントロール回路なので、大き目のケミコンが付いている端の方から点検する。


点検方法は手を抜かずに、まずケミコンを外して、液漏れの影響範囲にある部品も全て取り除く。
スルーホールにダメージが無いか、レジストの下に腐食が進んでいないかを全て点検して清掃することと、必要に応じてパターンを補修する。
点検箇所のパターンが綺麗に処置された後で、最後に新しいケミコンをマウントする。
最後に他のケミコンも交換しておく。

この部分は単独で電源を入れて確認することは面倒なので、組み上げてから電源を入れて確認したほうがよい。
きちんと対処すれば必ず回復するが、作業が不足すれば症状が悪化する可能性もある。

時計の異常表示


タイマー基板の表示部を軽く押さえると様子が変化することから単純な接触不良であることが判る。
時計基板を取り出して、部品のマウント状態やハンダ箇所を見れば容易に発見できる。
要はテンプラなのでハンダ補修するだけで回復した。


同期検波のロックが遅い


もともと同期検波のロックには遅延が有るものだが、ちょっと遅いので点検した。
信号基板にも同種のケミコンが多数使われているので、処置の最後に全てを交換することにした。
同期検波周辺の点検を行うとロック電圧の挙動が変だったのでパターンを清掃してみると、リークの気配がある。
マウント位置が上にあたるケミコンを見ると液漏れが始まっていたので、これを取り除き周辺のパターンを清掃した後で新しいケミコンをマウントする。
調整・・・といっても何も無いが同期検波がスキッとロックすれば解決。


一部または全バンドとも受信できない


表示は正常に見えるが短波帯、FM放送帯、サテライトまで全く受信できない症状はDC-DCコンバーター内のケミコン不良だ。
またどれか一部のバンドで同類の症状が出ている場合は、そのバンドに該当するVCO内のケミコン不良だ。
見える場所にあるケミコン不良はおおむね交換処置が済んでいると思うが、厚い金属で二重に覆われたシールドケースの中までは処置されずにきたのかもしれない。
いずれか1か所でも不良が確認できた場合は全てのケミコン交換をする必要がある。


調整資料

ページ数が多いため省略

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