Sony ICB-U100
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カテゴリー |
特定小電力トランシーバー |
送信周波数 |
420MHz帯 |
受信周波数 |
420MHz帯 |
電波形式 |
FM |
出力 |
10mW? |
電源電圧 |
4.5V DC |
消費電流 |
- |
サイズ(幅×高さ×奥行): |
**×**×** mm 突起物含む |
重量 |
*.* Kg |
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掲載している症例と作業
1、通電するも交信できず
交信できない
症状や内部の様子
電源は入り、スケルチや音量VR、チャンネル切り替えなどは動作しているが他の個体との交信ができない。
送信時に周波数がズレているし変調も乗っていない。いちおう制御ができているのでCPU周辺は生きている。
ということはPLLデータの送受切り替え経路と液漏れの影響を受けやすいマイクアンプ部に問題がありそうだ。
スターレンチで開く。内部のサービス性はよい。
シールド版に指紋が残っているということはすでに修理履歴があるようだ。
基板の取り出しつまみと固定ビスを外せば簡単に一式で取り出せる。
このままでも通電が可能で動作もする。(アンテナ端子に負荷を接続する必要はある)
液漏れしたケミコンは普通の小型ケミコンに交換されている。
さらに基板を開くこれでも通電や診断が可能だ。
裏側液漏れの影響がスルーホールを通じて裏側にも見られる。
特に影響が大きい部分(その1)マイクアンプ周辺の基板が腐食しているので変調が乗らないようだ。
このIC付近
特に影響が大きい部分(その2)
特に影響が大きい部分(その3)全体的に電解液が回ってしまい、フレキの一部も腐食している。
チェックしたところフレキは切れていないようなのでスルーホールとパターンの点検をする。
結果
影響部分を溶剤でクリーニングし、また必要に応じて部品を外してからクリーニングと部品の戻し作業および調整で、とりあえず通信が可能になった。
腐食は進行するのでいつまで使えるかは判らないし、液漏れの場合は修理直後は治っても翌日に再発することは良くあるので、しばらくテストが必要だ。
テストを継続した結果、動作はしているが受信も送信もできていない不具合が再発した。調べてみるとPLLの電源が供給されていない。
原因がフレキコネクター付近にあることが判ったので除去してみると、コネクターの下まで電解液がしみ込んでいたようで腐食が進んでいた。
(下図の赤枠内)
フレキそのものも腐食していたので全てを除去してクリーニング後、ジャンパーに交換。
その後は問題なく動作している。