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 KENWOOD TM-455S

カテゴリー UEFオールモードトランシーバー
送信周波数 430MHz帯
受信周波数 430MHz帯
電波形式 FM SSB CW
出力 35W
アンテナインピーダンス 50Ω
電源電圧 13.8V DC
消費電流 最大15A DC
サイズ(幅×高さ×奥行): 180×68.5×250 mm 突起物含む
重量 2.7 Kg

掲載している症例と作業

1、
電源が入らない


電源が入らない


症状観察

電源ボタンを押しても反応がなく電流も流れない。


サービスポジション

まずコントロール回路からアクセスするのでパネル部分を開いたところ。
接続線は写真で見える1本しかなく、この状態から基板の両面が見えるのでサービス性は良い。
写真はすでに復旧した後のもの。


診断

まず電源スイッチ部に+5Vが来ていて、スイッチをONすれば次回路へ+5Vが通電することを確認する。
その次回路であるICのピンを確認し+5Vが届いていることを確認。
これで起動しないということは、セオリーとしてICの+B、リセットパルスを順次確認する。
特に問題が発見できないので、ICの他のポートが外部から強制的にONまたはOFFされていないかを確認する。要はリセットがかからない要因を探る。
ICの電源にあるケミコン周辺が変色している。液漏れか?
その近傍のポートも変色してカーボン化しているように見える。

作業方針

変色している場所のケミコンを取り外す。
周辺の変色部をクリーニングしスルーホールに腐食が無いかを確認する。腐食があれば補修をする。
新しいケミコンを装着する。
バックアップリチウム電池の残量を確認して電圧が下がっていれば交換する。

作業

ケミコンは、一見チップのように見えたが内部に普通の筒型が入っている2本足のものだった。(4.7μF10V)
取り外した後を洗浄液で綺麗にし、スルーホールが腐食していないかを観察するが綺麗な状態だったので腐食は進んでいないようだ。
新しいケミコンを装着して電源ONを試みる。
問題なく起動したので他のケミコンも点検するが、この基板では積層チップが載っていたので液漏れは無いだろうと判断。

リチウム電池はコントロール基板ではなく、もうひとつ奥の基板にあるのだが電圧を測定するとほぼ0Vになっていたので交換した。
完全に放電しきっている状態を見るのはめずらしいことだ。

交換したケミコンとその周辺
幸いなことに腐食が進んでいないので綺麗に復旧することができた。



しばらくエージングをしたが不具合がなさそうなので完了とした。
今回は照明をLEDに変えることはしなかった。まだランプが切れていないし、たまには電球も良いのではないかと。。。
この製品はスピーカーも大きく本体サイズも大きいので受信音がいい。

パネルオペレーション以外の調整資料










 

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