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オーディオアンプ D級アンプ素子TA-2020-020使用機

カテゴリー デジタルアンプ (D級アンプ) LP-2020A+
最大出力 20W 2ch
出力インピーダンス 2〜8Ω
周波数帯域 20Hz〜20KHz
歪率 0.4%
SNR 80DB
電源 12V〜13.5V DC Max3A
サイズ(幅×高さ×奥行): 141×118×43 mm 突起物含まず
重量 280g

使用する機会が有ったので書いておく。
今回使用してみるのはLP-2020と印刷されているDクラス動作のオーディオアンプだ。TA-2020-020の仕様を見ると実用は7Wくらいか。
このアンプのスペックを実測した人も居るようなので参考にしよう。


オフセット調整と別ケースへの組み替え→こちら

電源ON/OFF時のポツ音削減と全体の回路図→こちら


もろもろ確認


到着時の外観
箱の記載は片面づつにLP-2020とLP-V3が記載されていて兼用になっているようだ。
中身を出してみると、商標はRepaiでLP-2020と印刷されているアンプが出てきた。ACアダプターは12V5Aのものが付属してきた。
Amazonのレビューを読むと付属していなかったり2Aの物が付属していたり、販売店によっては色々な違いが有るらしい。
取り付け用のビス穴のあいたフィンのような物があり、電源も12Vの単一電源なので車載目的の品物なのかもしれない。
外観では放熱を意識した形状になっているが内部を見ないとヒートシンクとして利用されているかどうかは判らない。
DCジャックがちゃんと刺さらないとかボリュームつまみが異常に重いという噂があるが、この固体ではいずれも問題ない。




スピーカーを飛ばさないよう、まず電源を入れて出力端子のオフセット状態を確認する。
電源ON後の安定時では左右とも50mV程度になっている。電源ON時には一瞬0.5V位まで上がるがOFF時には静かに0Vに落ちてゆく。
できることなら、アナログアンプのようにオフセットを限りなく0Vにしたいところだ。
一応、出力保護用らしいリレーが付いているが電源ON時に出力端子に0.5V程度が出るということは遅延時間が短いのか遅延時間内に逃がしきれていないのか、もう少し探ってみてから手を加えることにしよう。





内部の様子
フロントパネルを固定しているビスの1本がバカになっていた。組み立ての時にねじ切ってしまったようだ。
ヒートシンクが付いているが外装との熱的連結はしていない。よって外装の放熱フィンらしきデザインは見かけだけの物だったが元々が発熱しにくいので大した事ではないかも。
オフセットを調整する回路は付いていない。
ハンダ付けの程度は必要最小限っていうところであり、スルーホールの所々で穴が見えている。




スピーカ-を接続して電源ONしてみると大したポップ音は出ないので、まあこれで許容しているのかもしれない。
音出しをしてみると、中高域が張っているような感じの音だが、これはソースやスピーカーとの相性とか個人の好みの話なのでどうでもいいか。
個人的には女性ボーカルのサシスセソが制限を受けなければそれでいいんだけど。
トーンコントロールの高音側を回すとチリチリというノイズが入る。
入力を止めてフルボリュームにしてもホワイトノイズらしいものは聞こえないのがデジタルアンプらしいところか。
とりあえず今日一日はクロスオーバーイレブン(ちと古いか・・)のソースでも鳴らしっぱなしにしておこう。

オフセット調整の実験


試してみる回路は、下図のように入力端子のDCバイアスを調整する方法。


子基板を用意したが取り付けが面倒だったのでアンプ基板の下側に直接配線してみた。
ケースとの間に少しの隙間があるので、VRの片面をヤスリで平らにして両面テープで固定し、他の部品は平らに並べて接続した。
パターンとの間には透明な樹脂板を差し込んで絶縁対策とした。

なお、このマウント方式はお勧めできないので真似をしない方がいい。
なぜなら、万が一この配線の+5V側かアース側のどれかが外れたらスピーカー端子にDCが飛び出してスピーカーを焼損させてしまうから。
もっとしっかりした子基板などに載せて、絶対外れないようにちゃんと取り付けることをお勧めする。


注意点としては・・・・・

1、VRをあらかじめ中点付近に回しておく。
2、IC側には配線せずにVRの中点が+Bの1/2になるように通電調整をする。(+Bは必ずしも5.00Vとは限らないので2.50Vにセットしないこと)
3、ICに配線するが、まだスピーカーは接続しない。
4、電源を入れて左右の出力と左右のVRを間違わないように、スピーカー出力端子のオフセット電圧を限りなく0Vに調整する。

こうした手順を守ることが必要でしょう。

オフセット調整をしてみた。
ほぼ0Vまで調整できるが長時間運転でも安定しているかのテストは必要だ。
アナログテスターではmVオーダーを読み取りにくいので簡易デジタルテスターで調整した。ちなみに写真のテスターの読みはmVだ。


3時間程度のランニングテストではオフセットの変動は無かったので、これで良しとしよう。


一方、この調整では電源ON/OFFのポップ音に対する効果的な対策にはならないので出力保護リレーの動作を検討する必要がある。
出力保護リレーの駆動が出力端子のDCによって制御されている訳ではなく単純に時差でONしているので、電源ON時にはリレーがONする時間を遅らせるのが手っ取り早い方法だが電源OFF時には真っ先にリレーが切れることが必要で、気が向いた時にやってみることにする。



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